2013年2月22日金曜日

モー娘。の人気復活なるか 2013年にブレイクするのは誰だ?(2) 日経エンタテインメント!

■一応トレンドはおさえておかんと(担当:i)

モー娘。の人気復活なるか 2013年にブレイクするのは誰だ?(2) 日経エンタテインメント!



【ブレイク候補 女性アイドル編】
■「ハロプロ」「オーディション落選組」に注目
 ももいろクローバーZがブレイクするなど勢いが衰えない女性アイドルシーン。では、次にブームとなりそうなグループはどこか? ライブレポートとインタビューに力を入れているアイドル誌「Top Yell」(竹書房)の島村祐介編集長に聞いた。
 島村編集長が注目するのは、ハロー!プロジェクト勢。特にデビュー16年目となるモーニング娘。が面白い存在だという。「一人ひとりの個性が強く、世間に自分たちのことをもっと知ってもらうため、前へ前へ出ようとする一生懸命さもファンの好感を集めている」。モー娘は世代交代が進み、現在は11人中9人が10代のメンバー。特に2011年1月と9月に加入した9期と10期の8人が原動力となり、人気が再燃している。
 ライブでのパフォーマンス力の高さにも定評がある。高橋愛がリーダーの時代(2007~2011年)に歌やダンスのスキルが大幅に向上し、若い世代に受け継がれている。
 また、ハロプロには2012年に複数の対バンライブに出演し、評価を高めた5人組のダンスボーカルグループの℃‐ute(キュート)もいる。こちらも歌唱力とダンススキルの実力はトップクラスの呼び声が高い。
■ももクロの妹分にも期待
 現在はライブの評判が人気を左右する傾向にあるという。「ライブに来る観客の絶対数が増え、複数のグループを掛け持ちで応援するファンが主流になった。各アイドルはファンとの交流のなかで、どれだけ個性を訴えられるかが鍵となる」(島村氏、以下同)。
 モーニング娘。は2013年5月に、主要メンバーの田中れいなの卒業を控える。これをきっかけに注目度が上がれば、1万人を超えるアリーナ規模のライブも実現可能と見る関係者は少なくない。
 一方、現在ワンマンライブの会場が2000~3000人程度の中堅グループでは、ももクロと同じスターダストプロモーションの私立恵比寿中学が伸びそうだと島村氏。“キング・オブ・学芸会”を掲げ奇抜なステージが話題になることが多いが、「アドリブ力があり、メンバーの歌やダンスのパフォーマンスレベルもかなり上がっている」。その妹分のチームしゃちほこもデビューし、2013年も同事務所がシーンを盛り上げそうだ。
表1
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表1
 独自路線を突き進むのがBiS。メンバーが全裸で登場するミュージックビデオを制作したり、グループ内の対立をライブ化したりと、「何かとドキドキさせてくれるアイドル。こうしたアクションはアイドル好きには確実に届く」。
 2013年にメジャーデビューを控える新顔では、エイベックスのCheeky Paradeに期待。「パフォーマンススキルが非常に高く、今はデビュー時にここまで仕上げるのかと驚くレベル」だが、実は9人のメンバー中8人が、SUPER GiRLSを生んだオーディションの落選組。長い下積みを経験してのデビューだ。
 2013年に活躍しそうな新顔(表1参照)にはこうしたリベンジストーリーを持つアイドルが多く、既に500~1000人規模のライブハウスを埋め、ホールコンサートへの足がかりをつかんでいる。

■3000人規模の会場も狙える注目バンドは?
 2012年に開催された「フジロック・フェスティバル」が過去最高動員を記録するなど、注目度が年々高まっているライブ市場。13本の夏フェスに出演したMAN WITH A MISSIONが、アルバム週間4位になったように、“生”の魅力でブレイクするアーティストは増えそうだ。そこで、音楽総合情報サイト「ナタリー」の大山卓也編集長に、ライブで注目の新進アーティストを挙げてもらった。
 数ある次世代のギターロックバンドのなかで「頭一つ抜ける存在になりそう」というのがクリープハイプ。弾き語りでも成立しそうな強いメロディー、日本語にこだわった歌詞、泣くような切ないボーカルなどが特徴で、ライブでは「暑苦しいくらいの本気度で観客を動かす」と言う。最近はスタイリッシュなバンドも多いが、「人間臭いメッセージがカウンター的な魅力に映るのでは」と見る。
 「意外な伏兵」というのが、ファンクミュージックに日本史をテーマとした歌詞を乗せて歌うレキシ。“色物”的に見られがちだが、サウンド、楽曲ともその実力への評価は高い。「ライブでは、長いMC(曲間のトーク)、観客との執拗なコール&レスポンスも楽しい(笑)」そうだ。
 この2組は、いずれも赤坂BLITZ(約1400人収容)でのワンマンライブが即完売。2013年は3000人以上の収容力の会場へのステップアップが期待できそうだ。
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 現在、1000人未満の会場で活動する新進系では、東京カランコロンが注目の1組。ポップで親しみやすい楽曲が持ち味だが、ライブは「お客さんがみんな笑顔で楽しんでいる感じ。男女ツインボーカルなので、曲のバリエーションが豊富なのも魅力」。
 さらに、インディーズでは3人組のceroを推薦。どこかエキゾチックで浮遊感のあるサウンドが特徴の彼らは、「トランペットやスティールパンなども加えたアレンジで、広がりのある緩いグルーブを生みだす。似たようなバンドがなく、コアな音楽ファンにはだいぶ浸透してきている」と言う。
 「ベストアルバムが大ヒットした山下達郎さんも、夏フェス出演やシアターライブを通して、若いファンへ浸透していった」と大山氏は指摘。中堅からベテラン勢にとっても、ライブの重要度はますます上がっていきそうだ。

■「遅咲き」「非よしもと」からブレイクの予感
 2012年のお笑い界は、スギちゃんやHi-Hi、バイきんぐなど、下積みの長いお笑い芸人が躍進した年だった。2013年もこの傾向は続きそうだ。その背景について、「爆生レッドカーペット」や「THE MANZAI」などを手がけるフジテレビ・バラエティ制作センターの藪木健太郎氏に聞いた。
 藪木氏は、下積みの長いお笑い芸人の活躍の背景について、「ストーリーが見える人のほうが感情移入しやすいからではないか」と見ている。
 「例えばHi-Hiは、2011年の『THE MANZAI』で漫才中に『お前の18年間、放り込んでこい!』と叫んで喝采を浴びました。バイきんぐも『キングオブコント』の決勝当日の朝までバイトしていたところに物語を感じさせる。そういう下地がある芸人さんが支持される傾向は今後も続くと思う」(薮木氏)
 確かに、一時期のネタ番組ブームでは、芸歴を問わずどんな芸人でも世に出られるチャンスがあった。ところが、ネタ番組の数自体が減少している今は、エピソードトークやリアクションなど、ネタのほかに武器を持つ芸人のほうがテレビに呼ばれやすい。再びネタ番組ラッシュがやってこない限り、ネタ+αの複合技を持った芸人が有利なのは間違いなく、芸歴の長い芸人がクローズアップされる傾向は続くだろう。
■松竹・マセキ芸人に注目
 一方で、事務所単位で勢いを感じる動きもある。
 「このところ元気がいいなと思うのは松竹芸能さん。2011年、東京に常設劇場の新宿角座ができたのが影響しているのかもしれません。切り口の面白さで勝負している芸人さんが多い印象です。2012年は、『キングオブコント』で注目されたうしろシティさらば青春の光がそうですし、『THE MANZAI』では予選で頭角を現しているオジンオズボーンがいます。オジンオズボーンは年齢こそ若いですが、『いままで何回キャラ変えたんだ?』っていうくらい下積みが長い。ほかにも、なすなかにし三日月マンハッタンと、次の世代の実力派がたくさん潜んでいます」
 ほかにマセキ芸能社の若手芸人にも注目しているという。
 「分かりやすいキャラクターのニッチェが2011年に移籍してきたことによって、若手全体が活気づきました。今、ニッチェと一緒にライブをやって勢いを感じさせるツィンテルジグザグジギーは、彼女たちの加入が大きい刺激になったんじゃないかと。彼らのようにしっかりとしたコントを見せる若手がいるかと思えば、真逆の見せ方をする狩野英孝がいたり(笑)、振り幅の大きさもこの事務所の魅力だと思っています」

2012年12月に開かれた「日清食品 THE MANZAI 2012」では、12組の芸人(FKD48[注1]に属する、磁石、オジンオズボーン、アルコ&ピースのほか、ハマカーン、笑い飯、千鳥、NON STYLE、ウーマンラッシュアワー、テンダラー、トレンディエンジェル、エルシャラカーニ、スーパーマラドーナ)が決勝大会に進出した。大阪よしもと勢と東京の非よしもと勢の戦いの様相を呈したが、結局、オードリーが所属するケイダッシュステージのハマカーンが優勝した。2011年のHi-Hiに引き続き、この大会から新しいスターが生まれる可能性は高く、2013年のお笑い界を占う意味ではこの大会のファイナリストは押さえておきたい。
[注1]芸歴10年前後の“吹きだまり芸人”によるお笑いユニット。不定期でユニットライブを開催している。2011年はこのユニットからHi-Hiがブレイクした。
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(連載終わり)
(日経エンタテインメント! 白倉資大、ライター 遠藤敏文・つのはず誠・矢口紗)
[日経エンタテインメント!2013年1月号の記事を基に再構成]




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