2013年11月20日水曜日

Googleで探せない「発見」を――創業者が語る、Pinterestに込めた思い


http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1305/02/news024.html


Pinterest
 「Pinterest」(ピンタレスト)は、2010年にオープンした米国発の画像共有SNSだ。Web上の画像や動画を「ピンボード」に「Pin」(スクラップ)し、テーマごとにまとめて整理したり、興味の近いユーザーのコレクションをチェックし、自分のピンボードに加えられる。女性を中心に世界で5000万人近いユーザーをかかえているとされ、昨年5月には楽天からの出資を受けた。
 「子どものころのコレクションを、Webに再現したい」。そんな気持ちで始めたサービス。Webサービスながら「PCをシャットダウンし、実社会で行動してほしい」という思いも込められている。共同創業者のベン・シルバーマン氏がこのほど来日。「新経済サミット2013」で、Pinterestの成り立ちやミッションを語った。

Googleで探せない「発見」を

シルバーマン氏
 「あらゆる偉大な会社は、シンプルでマジカルな体験から始まる」。シルバーマン氏はこう切り出す。Googleに勤めていたシルバーマン氏。検索エンジンは、質問に対して即時に答えを返してくれるという「シンプルでマジカルな」体験ができるサービスだ。
 だが、Googleに聞けない質問もある。「今度建てる家、どういうデザインにしよう」「夕食に何を作ろう」「美しいファッションってどんなんだろう」「今年はどこに旅行しよう」――こんな質問は、自分が何が好きか、何をしたいかを見極め、自分の関心を誰かにシェアして初めて答えが見つかる、「発見」に関する質問だとシルバーマン氏は言う。
 Pinterestは、「好きな物やインスピレーションを得たものを共有でき、ほかの人のコレクションでいろいろ発見できる」サービス。しかも、機械や検索エンジンによる発見ではなく、「ほかの誰かが関心があり、自分も興味があることを探せる」のが特徴だ。この経験を「世界中のどこでも楽しめる」のだ。

昆虫採集をオンラインで

 「子どものころにやっていたコレクションを、オンラインでできないか」――そんな発想がPinterestの始まりだったという。「09年ごろ、オンラインで自分が書いた物を共有できる場所ができていたが、コレクションを共有する場所がなかった。蝶やレコードの写真をオンラインで共有できないか、幼なじみと一緒に考えた」


 画像なら、言葉はいらない。ネットの力で、共有の範囲は世界に広がる。「何も言わなくても、コレクションをまとめて見せるだけで、自分を表現でき、自分が世界をどう見ているかが分かり、ほかの人と視点をシェアできる。職場や大学が違う人たちとも、同じ関心を持つ人同士をつなげられる」
    
 ミッションは「好きなものを発見する手伝いをしたい」。世界中の人と好きなものを見せ合い、センスの似た人をフォローすることでコレクションをさらに広げ、自分の「好き」を深められる。「美しいものを部屋いっぱいに集められる。それは魔法のような経験だ」

インスピレーションで行動を変え、世界を良くする

 ミッションはもう1つある。「PCやスマホをオフにし、外に出て、実生活で行動することを促進したい。Webサイトを作った人が言うのも変に響くかもしれないが」
 Pinterest見た写真や動画に刺激を受け、何かを始める人が現れるのがうれしいという。サーフィンの画像を見てサーフィンを始めたり、素敵な結婚式の写真を見てまねしたり……。「インスピレーションを与えることで世界をより良くできる」とシルバーマン氏は言う。
 Pinterestは日本ではまだ、それほど普及していない。「日本のユーザーにも使っていただきたい」という。それは事業を成長させたいからだけではない。より多くの人がPinterestを使うことで、同じ関心や情熱を持っている人を見つけるチャンスが広がるからだという。
 「インスピレーションを与えることが、世界を良くする力になると信じてる」とシルバーマン氏。「日本に生まれれたからアニメが趣味とか、アメリカだからスケボーが趣味だとか、ある場所に生まれたからといってある趣味しかできないのではなく、Pinterestでみんなのインスピレーションをマッピングすることで、人生をより良くするサポートができると信じている」

0 件のコメント:

コメントを投稿

自己紹介

自分の写真
東京都, Japan
h-imoto@netyear.net 暇なわけではございません。仕事の一環で収集している情報の共有です!