2014年3月7日金曜日

ドコモ副社長:今期の営業利益目標「厳しい」、販促負担重く

元サイト:http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N1YC5S6S973G01.html



3月7日(ブルームバーグ):国内携帯電話首位、NTTドコモ は、今期(2014年3月期)の営業利益目標8400億円の達成は難しいとみている。競争の激化により、年間で最も携帯電話が売れる2-3月の販売促進費用を積み増したため、支出が予想以上に増えると見込まれている。坪内和人副社長が6日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで明らかにした。
坪内副社長は営業利益目標について「少し厳しい」と説明。理由として2-3月の商戦が当初の想定よりも激しくなっていると述べ、「例年に比べ、だいぶ余裕が少ない」と述べた。携帯電話各社が7日発表した2月の契約純増数によると、ドコモは26万7900件となり、他社との接戦を制して昨年12月以来の首位に返り咲いた。
昨年9月にドコモが米アップルの人気スマートフォン(スマホ)「iPhone(アイフォーン)」の販売を開始した後、携帯電話会社3社が取り扱う端末に差異はなくなった。そのため他社から乗り換えた顧客に利用料金を減額するキャッシュバックなどで顧客を奪い合う競争が激しくなっている。
利益目標犠牲にしても
坪内副社長は、キャッシュバックを中止すれば顧客を取られると説明し、来期以降の契約数を確保するため利益目標に「目をつぶってでも戦いに勝つという判断をせざるを得ないかもしれない」と話した。一方、利益率悪化を抑制するため、費用を抑えながら純増を確保する方向に競争を持っていきたい、とも述べた。来期の計画は2-3月の商戦の結果を踏まえて作成する。
クレディ・スイス証券の早川仁アナリストは「春は一番競争が過熱する。春が過ぎれば収まるだろうが、フィーチャーフォンからスマホへのシフトが想定より鈍いため、積極的な販促キャンペーンが続く可能性もある」と述べた。
午後1時16分現在、ドコモの株価は前日比0.5%安の1680円で取引されている。
アイフォーンについて坪内副社長は、「メリットが大きかった」と話した。特に他社からドコモに乗り換える顧客がアイフォーンを選ぶ割合が高い。アイフォーンの効果によって、若年層の割合が高まるという効果もあった。ソフトバンクは08年、KDDIは11年にアイフォーンの販売を開始しており、アイフォーンはドコモから契約者が流出する主因となっていた。
アイフォーンの導入により、ドコモは昨年12月の月間純増数で2年ぶりに首位を奪還。1月は3位に沈んだが、2月は26万7900件で首位に立った。ソフトバンクの同純増数は26万6000件、KDDIは22万500件だった。
LINEとは共存
坪内氏は、LINE(ライン)など通信アプリについては、携帯電話事業者にとっては「共存できるコミュニケーションのツール」と述べた。データ通信料は定額となっているため、「悪い影響という意識はあまりない」という。LINEの株式を取得する可能性については否定した。
通信アプリ業界では買収が相次いでおり、米フェイスブックは先月、米ワッツアップを最大190億ドル(約1兆9500億円)で買収することで合意。楽天もバイバー・メディアを9億ドル(約920億円)で買収する。事情に詳しい複数の関係者によると、ソフトバンクはLINEの株式取得を目指している。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 天野高志tamano6@bloomberg.net;東京 安 真理子 myasu@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Michael Tighemtighe4@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2014/03/07 13:21 JST

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